ユナイテッドの前半戦の不調の原因、そこから見るユナイテッドがサンチョ獲得を熱望する理由

 

ポゼッション率が高い試合は勝てないのにポゼッション率が低い試合は勝てる」

 

格下相手には苦戦するのに強豪相手には近年稀に見る強さを発揮する」

 

今季のユナイテッドはそんな傾向が続いた。

 

 

薄い選手層、相次ぐ怪我人、単調な攻撃etc……

ファンのフラストレーションは高まり続け、昨季ファンの圧倒的支持から見事正式監督の椅子を射止めたはずのスールシャールへの評価は解任一歩手前まで落ち込んだ。

 

 

結果が振るわないスールシャールの後任としてポチェッティーノ聘が確実視されるようなクラブの動きすらあったが、対強豪クラブでの試合や進退がかかっていると噂された試合など要所要所では結果を出し、辛くも監督の椅子を守り抜いた。

 

これは新加入選手が上手く適応出来たこと、ラッシュフォードやフレッジマクトミネイなどの覚醒とも言えるような高パフォーマンスなどの要素が大きいと思う。

 

冬の移籍市場閉幕直前でのフェルナンデスの加入により、一時は絶望的と思われたTOP4入りも手が届くような位置まで順位を上げたことによりスールシャールへの評価も一変。

 

スールシャールをDoFに昇格させ、ポチェッティーノアッレグリを監督として招聘する案を出していたのが懐かしさすら感じますね。)

 

快進撃を続けていた中で不幸にもcovid-19の影響でリーグは中断されてしまったが来季もスールシャール政権が続くことが予想される。

 

 

長くなってしまった前置きはこれくらいにして、今回は前半戦の不調の原因、フェルナンデスの加入によりチームが上向いた理由を探るとともに何故ユナイテッドがサンチョ獲得を熱望しているのか、タイトルを目指すために補強すべきポジションはどこなのかについて触れていきたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

S1.前半戦の不調の原因

 

 

前半戦の不調の原因は、ビルドアップを構築出来ないこと、攻撃にアクセントをつけられる選手が不在だったことを要因とする、相手にとって予測しやすい単調過ぎる攻撃にあったと思う。

 

ポゼッション率が低くなる傾向の強い、対強豪クラブでの試合は、カウンターやプレッシング、ボール回収能力などの面でユナイテッドの選手が持つ高いアスリート性が発揮されやすい性格が強い一方で、ポゼッション率が高くなる傾向の強い、対格下クラブでの試合はビルドアップや攻撃の多様さなどが重要な要素となるが前半戦のユナイテッドにはこれが欠けていた。

 

 

 

スールシャールは攻撃陣を選手層が特に薄い状態で今季をスタートさせたことで多くのオプションを持てなかった。

 

シーズン当初から選手層の薄さは懸念されていたが、マルシャルが怪我により2ヶ月ほど離脱したことにより不安は見事的中。

クラブ再建のため、多少の厳しい台所事情は織り込み済みだったと思うがここまでになるのは計算外だったのではないだろうか。

 

選手層だけでなく、ペレイラやリンガード、チェルシー戦でFKを決めるまでのラッシュフォードなどの不調も含め、予測が甘かったと言わざるを得ない。

冬の移籍市場ではフェルナンデスとイガロを加えたが、薄すぎた選手層にクラブ側も反省があったのではないかと思われる

 

 

ここからが本題であり、薄い選手層にも関わることなのだが、単調な攻撃に終始してしまった最大の理由は中盤の展開力のなさとRWGの不在にある。

 

スールシャールは元々ビルドアップの整備を苦手とする監督ではあるが、ポグバの離脱により創造性だけでなく中盤の展開力が大きく低下した。

 

元よりビルドアップはマグワイアとリンデロフのCBコンビにかなり依存していた面があったが、その傾向が強まるだけでなくフレッジとマクトミネイという展開力が並、もしくは平均以下の中盤はポゼッション率を無駄に高めるだけでビルドアップに貢献出来なかった。

マクトミネイが離脱したことにより、意外にもビルドアップに貢献出来るDMであるマティッチがレギュラーに返り咲き、チームのパフォーマンスが少し向上したのはビルドアップが改善されたからである。

 

またビルドアップ面の問題は何も中盤だけのものではなかった。

中盤の展開力に頼れないビルドアップは両CBからのロングフィードかSBを経由するルートという2択に限られていたが、SBのレギュラーを担ったAWBは元WGだとは思えないほどに攻撃性能が低く攻撃で幅を創れない。

 

加えて主にレギュラーWGを務めたジェームズがWBに近い役割を任されるだけでなく、中央と上手く絡む判断能力や視野を持っていなかったために右サイドは特に相手にとって予測のしやすい攻撃に終始することが多く見られた。

 

今季は右サイドで出場したマタが攻撃を活性化させ、存在感を見せることが何度かあったが、それは中央と絡むことで攻撃にアクセントをつける役割が出来ていたからだろう。

とはいえ突破力のないマタは右サイドの解決策になるにまでは至れず、また対面の相手を突破するドリブルを持たず、フィニッシャーとしての性格の強いグリーンウッドはWGとしてはインパクトを残すことに失敗した。

 

時に中盤に下りてビルドアップに貢献する役割を担うこともあるトップ下に入ったリンガード、ペレイラも展開力を持ち合わせておらず、またこの2人はプレッシングや運動量でチームに貢献するタイプの選手であり、ビルドアップに貢献したり、ライン間でボールを受けたりすることが出来るタイプの選手ではなかった。

そればかりか2人は不調に苦しんだことでむしろチームの攻撃にストップをかける要因にすらなり、大きな批判を浴びることになってしまった。

 

 

このような状況下で、さらに左サイドで気を吐き、攻撃を牽引していたラッシュフォードが離脱したことにより、周囲のサポートをほぼ完全に失ったマルシャルは孤立し、xGを大きく落とすことになった。

 

 

薄い選手層によるオプションの少ない陣容、怪我人、ビルドアップを整備出来ない監督、ポゼッション率を無駄に高めるだけのボール回ししか出来ない展開力のない中盤、カウンター以外では予測しやすい攻撃に終始してしまう右サイド、これらが要因となって前半戦の不調はもたらされた。

 

 

 

 

 

 

S2.フェルナンデスの加入による影響

 

 

攻撃を牽引していたラッシュフォードの長期離脱が決定したことで絶望のシーズンになりかけていた中、加入後すぐに強いインパクトを見せ、チームの調子を上向かせることに成功したフェルナンデスは瞬く間にユナイテッドの中心選手となった。

 

フェルナンデスはポグバの離脱以降、ユナイテッドに欠けていた展開力や創造性を持ち、ゴールやアシストという最終生産物である数字も残せる選手であり、ライン間でボールを受けることも出来る。

特に展開力という強みは中盤深くの位置に落ちた時に発揮され、ユナイテッドのビルドアップに大きな改善をもたらし、チームのパフォーマンスを向上させる起爆剤になった。

フェルナンデスの加入によりようやく標準レベルに達したユナイテッドのビルドアップがこれからどのような好影響を与えるか楽しみだ。

 

フェルナンデスの加入により1番恩恵を被ったのはマルシャルだろう。

フェルナンデス加入前までは周囲からのサポートが十分とは言えないものだった。もちろんマルシャル本人にもCFとしての動きに改善すべきところが多くあるが安定したパフォーマンスが出来るような環境ではなく、少しかわいそうだった。

ようやく周囲からのサポートを受けられるようになったことでxGはラッシュフォードの離脱以前の水準に戻すことが出来た。その証拠にフェルナンデスの加入により、マルシャルが試合中に見せる笑顔が増えたように思えるし、チームも安定した結果を出せるようになった。リーグ再開後にはポグバだけでなく、ラッシュフォードも復帰してくるので新生ユナイテッドを見ることが出来るだろう。

 

 

 

 

 

S3.ユナイテッドがサンチョ獲得を熱望する理由

 

 

ここまで読んでもらえれば分かると思うが、前半戦の不調の要因となったもので未だ解決しておらず、新戦力獲得によって解決出来るものはRWGの不在である。

 

また、ユナイテッドに必要なRWGは突破力や視野、判断能力を持ち、ゴールやアシストにも深く関われることが出来る選手ということになるのだが、AWBの攻撃性能を考えれば多少の妥協も出来ず、真にワールドクラスと言える選手が必要になる。

 

世界広しと言えどそのような特徴を持つワールドクラスの選手はなかなか都合良く転がっているものではないし、況してやそれが20歳という年齢で、自国籍の選手だと言うのだからユナイテッドが放っておくわけがない。サンチョの獲得を熱望するのは当然のことというわけだ。

 

サンチョの本職は左サイドだが、右サイドでもトップレベルでプレーすることが十分出来ることは証明済みであり、プロフィールも完璧。

他のクラブには払うことを躊躇するような移籍金もユナイテッドには払うことが出来る資金力がある。

 

問題なのはユナイテッドに来季のCL出場権があるかどうか、もしユナイテッドが来季のCL出場権を得ることが出来なかった場合にはサンチョ本人が来季のCL出場権にどれだけ高いプライオリティに置いているかどうかだ。

シティのFFP違反による処分がどうなるかはまだ分からないが、ひとまずはリーグの再開により、幸運にも順位を上げるチャンスは転がってきたのでサンチョ獲得のため、向こう10年の成功のため、何としてでもTOP4に滑り込みたい。

 

 

 

 

 

以上

 

ポグバ、フェルナンデス共存問題

 

 

 

 

「ポグバの退団前提にしてたけど現実的には残留じゃね?」となっている最近、

 


「ポグバとフェルナンデスの共存wktk

「いやその2人の共存は無理っしょw」

という2通りの声がユナイテッドファンから出ているので少し触れてみたいと思う。

 

この話題はポグバの去就次第では来季のメインテーマになる可能性が高く、2人の共存が出来るか出来ないかで来季の順位が変わってくる。

 

 

「そもそも『共存』ってなんじゃい」という話なのですが、個人的には「共存」というワードは

 


①同時に出しても攻守バランスが保てる

②プレーを邪魔し合わない

 


の2つが条件かなぁと思っていて、

ただ2人が同時にピッチにいるだけで良いならそれは「共存」ではなく「共演」という表現が相応しい。

 


結論から言ってしまえばこの2人の共存は難しいと思う。

 


守備面ではポグバは危機察知能力がなさすぎる、フェルナンデスは優れた戦術眼を持っているとはいえまだ深い位置でのプレーは未知数であり、またPLでは強度不足。

どちらも攻撃への貢献が売りであり、攻撃性能を犠牲にして守備的な役割を与えてもトータルではマイナスにしかならず、CMやDMには置きにくいAMの選手。

 


そんな選手を2人並べたら攻守のバランスが崩壊するのは誰でも想像が出来る、という話だ。

 

 

 

 


フロントやスールシャールも、ポグバの退団をある程度前提にしていたからこそフェルナンデスの獲得に踏み切ったのだろう。

ポグバが残留することになればその前提が崩壊することになり、チーム編成は大きな見直しを要求される。

 


ポグバの残留はもちろん決定してないが、幸か不幸か、新型コロナウイルスを理由にリーグが中断されたおかげでシーズンが再開されれば最低でもリーグ戦の9試合は2人が「共演」する機会を僕らは手にする。

 


ポグバとフェルナンデスの「共演」を見てみたいとファンなら誰でも思うだろうが、それが「共存」になるかと言われると僕は難しいと思う。

 


2人の「共存」はどうして難しいか、どうやれば何とか同時起用が出来るか、今回はそれらについて書きたいと思う。

 


ここからは

①今季、未消化試合で同時起用される場合

②来季も同時起用が続く場合

に分けて話をしたいと思う。

 

 

 

 


S1.今季の未消化試合

 

 

 

ポグバとフェルナンデスを同時起用することのメリットは、

 


今季苦しんだ創造性不足、パス供給源不足が大幅に改善されるだろうこと。

 


逆にデメリットは攻守のバランスが崩れてしまうこと。

 


しかし、残された対戦相手を考えると大方の試合で主導権を握ることが予想されるので攻守のバランスを欠くことがとてつもなく大きな問題になるということはなさそう。

 


もちろんポグバとフェルナンデスを同時起用するためには周囲のサポートを整える必要はあるし、多少の対策はすべきだが、もはやこのような事態の中で成績を求めても仕方がない。それに来季ヨーロッパのコンペティションがどうなるか分からない中ではCL出場権獲得云々よりも今季を完全な形で終わらせることが最重要課題だろうし、純粋にサッカー観戦を楽しむべきなのだろう。そういう意味では2人の同時起用はデメリットよりもメリットの方が遥かに大きい。

 


2人のサポートについては、特に中盤にセカンドボールを回収出来る選手とフィルター役の選手が必要になる。前者はフレッジとマクトミネイ、後者はマティッチがいるので今季だけならひとまず凌ぐことは出来るのではないかと思う。

 


ラッシュフォードとマルシャルの2トップに、中盤ダイヤモンドの442が現時点で最も攻守のバランスがとれ、ローテーションやジョーカーとしてジェームズやグリーンウッドの途中投入も行いやすいフォーメーションとなる。

どちらかをベンチに置く選択も、残り試合数を考えればある程度選手マネジメントは無視出来るので、スパーズ戦やレスター戦など攻守バランスの計算が必要になる試合では、ポグバかフェルナンデスのどちらかを外して433または4231をすれば良い。

 


"ポグバとの「共存」"というセンテンスで皆の頭をチラッと掠める某ピアニストさんという存在があるが、プレーエリアが被っていた上にどちらも足下にボールを欲しがるタイプの選手だったポグバと某7番さんとは違い

、ピッチ上の指揮官として振る舞えるフェルナンデスは自らパスコースを創ることが出来る。多少楽観的な面は否定しないがあの伝説のトレード移籍ほどの失敗は起こらないということは確かだと思う。

 


というわけで、今季の未消化試合分に関しては、成績よりもシーズンの完走が第一に置かれるため、2人の共演はファンにとって懸念材料ではなくポジティブな要素になると思われる。

 

 

 

 

 

 

S2.来季以降

 


結果をあまり重視しない今季の未消化試合とは違い、来季以降は結果が重視される普段のフットボールに戻る。結果を気にしなくてはならない、ということは攻守のバランスを考慮しなくてはならないということ。

前々から書いている通り、ポグバとフェルナンデスの共演は攻守のバランスを欠くというデメリットがあるが、これは試合結果に大きな影響をもたらすだろう。

 

サンチョが獲得出来た場合、来季のユナイテッドは433か4231を採用すると思われるが、この2人を同時起用しつつ、攻守のバランスを保つためには一人で広いエリアをカバー出来る運動量と守備強度、戦術眼を持ち、なおかつビルドアップにも貢献出来るスーパーマンのような選手が必要になる。

そんなことがトップレベルで出来る選手は世界を見渡してもほぼいないし、当然獲得は難しい。しかもそれが今夏に出来るかと聞かれれば答えは"No"だろう。

アッレグリのように、自由奔放なポグバを戦術で縛ることが出来れば良いが戦術家ではないスールシャールにそれは無理だと思われる。

強豪クラブ相手には2人のどちらかをベンチに置くという選択は選手のマネジメントが難しく、長期的には採用しにくいものであり、余計な火種を増やす可能性もある。

もしリーグ戦でバランスを保つことが出来るようになったとしても、ダービーやCLのノックアウトステージなどでもそれは可能だろうか?ポグバのような癖の強い選手がいなくてもほとんどのクラブがバランスを保つことに苦悩している現実を考えれば、それは無理な話だろう。

 


ビジネス面での貢献やパスの供給源の問題、初見殺しに弱い傾向のあるPLクラブに来季フェルナンデスがどう対応されるかという懸念事項はあるので、ポグバを抱えておくことは一定のメリットが存在することは確かだが、2人の共演は諸刃の刃となる。

 

 

 

また1年の契約延長OPを含めても22年6月までの契約であるポグバが来季残留するならば、契約満了での退団という可能性を視野に入れた中での契約延長交渉が必要になってくる。今まで超高額な移籍金がネックになり思うように移籍が出来なかったポグバが、夢のマドリー移籍のための最後のチャンスだと契約満了でのフリー退団を選択する可能性は大いにある。

ユナイテッドとしては2度目の"フリー退団"は何としても避けたいだろうが、ライオラというピザデブ凄腕代理人との交渉は難航必至であることは簡単に予想が出来る。

ポグバ側に契約延長の意志があったとしても、某ピアニストの存在によって給与体系がぶっ壊されている中でどれだけの高給を要求されるか、クラブとしては戦々恐々としているだろう。

 


以上のことから来季以降のことを考えれば、「きちんとした移籍金があるのであればポグバの退団を認める方がスムーズ、かつスマートにクラブは前に進むことが出来る」ということが結論になる。

 


もちろん、スールシャールが何とかして攻守のバランスを保つ術を見つけ、プレー面だけでなくポグバのカリスマ性とフェルナンデスのリーダーシップが上手く絡み合い、大きな相乗効果をもたらしてくれるのがファンとしてはベストなのだが……。

 

 

では今回はこの辺で

選手評価 Part.3 -FW-

 


ユナイテッドはサンチョ獲得レースで先頭を走っているだのドルトムントはいくら要求しているだのサンチョについての情報ばかりが流れてくるこの部門。もはやユナイテッドがサンチョ獲得に動いているのは公然の秘密となっている。

英国籍であり、次世代のトップタレントであるサンチョはユナイテッドにとって喉から手が出るほど欲しい人材だろうがサンチョの代替案がなかなか出てこないことは不安材料。

 


サンチョを獲得出来れば前線の残り2枠をラッシュフォードとマルシャルに、控えをグリーンウッド、ジェームズ、チョン、新CFで回せば良い。多少の人数不足は否めないが足りなくなったらリンガードやマタ、ペレイラ、フェルナンデス、ダロトを持ってくれば足りるはず。

 


加えてサンチョと同じくらい盛んに報じられているグリーリッシュはポグバやリンガード、ペレイラの後釜だろうが左のワイドのポジションでも起用可能で、ラッシュフォードやサンチョの負担軽減に一役買ってくれるだろう。獲得が実現すれば準レギュラーくらいの立ち位置になるのではないか。

ただサンチョやラッシュフォード、フェルナンデスといったチームのキープレイヤーとなるだろう選手とポジションが被る選手を補強する必要があるのかは疑問ではある。

控え前提だとしても本職のRWGの選手を獲得する方が左サイドに偏る攻撃を解消することに繋がり、チームとしてはプラスに働くのではないか。

また降格チームにいながら輝きを放っていた英国籍のエースを格安で引っ張ってこられるのはクラブにとって確かに魅力だろうがポグバが残留するのならばターゲットはグリーリッシュよりもDMにするべきで、グリーリッシュはサンチョ獲得失敗時の獲得候補の1人に留めるべきだ。

 


控えCFの補強については短期的補強としてローン中のイガロを買い取るのが1番手っ取り早く適応の問題もない。

 


この部門で1番の問題はインテルでも復活を果たすことが出来なかったサンチェスの買い手探しなのではないか。新型コロナウイルスの影響で高給なサンチェスからの移籍金を見込むだけ無駄だろう。もはや給与体系を崩すだけの存在と化しているので双方合意で契約破棄するのがお互いのためなのでは。

 

 

 

 

 

 

WG

 


ラッシュフォード

やっぱりCFでもなければ純粋なWGでもなかった。最近はscoring wingerなんて表現されていたりする。ロナウドに近いような扱いをすれば良いのだろう。

一時の不調を抜けた後は一皮剥けたようなパフォーマンスを見せてくれたが怪我により長期離脱。ルーニーが持つクラブ最多得点記録を塗り替えるために下部との試合にも出場して得点を稼いでいたと一部では言われており、ある程度の無理は織り込み済みの出場だったとすればあれは不運な怪我だったとしか言いようがない。

今季の活躍でも十分だと見る人もいるかもしれないが着けている背番号を考えるとまだ物足りない。来季は背番号に見合う活躍をして欲しい。

サンチョが来るならば来季は主戦場が右になる可能性もあるが全体的に見ればラッシュフォードを左のままにサンチョを右に置くべきだろう。

 

 

 

ジェームズ

最初はただ足の速い選手だったことを考えると随分成長したと思う。はじめはイマイチだった守備貢献も向上したし、プレスのかけ方も上手くなったと思う。数字が出ないことに批判が集まっていたが昨季は2部で戦っていた若手だということを考えればむしろ上出来だと思われる。リンガードの良いところを上手く吸収した感があるので学習能力の高い選手なのかもしれない。

守備に追われるAWBを補うためにWB的役割をこなした上でカウンター時には誰よりも速いスピードで走っているのだからもう少し評価してあげてもいいと思う。

試合中の判断を向上させることが出来ればレギュラーを目指せると思うが、現状は控えとしては超有能な選手に留まってしまっている。判断能力を磨いて殻を破るのが来季以降の課題。

 

 

 

チョン

契約延長する少し前からメンバー入りするようになり、あれ退団するのにおかしいなと思っていたら急に契約延長決まってビックリした。インテルに行ってもローンに出されるからという理由で契約延長したらしいがユナイテッドにいてもそれはあまり変わらないような気がする。サンチョが来るのか他の誰が来るのか知らないがWGの補強はされるだろうし、チョン自身にもユナイテッドのトップチームで安定した出場機会が貰えるほどの実力はまだない。来季はレンタル先で修行がベストかと。でもそれならローンに出されるのが嫌でインテル断った意味とは……?

 

 

 

 


CF

 

 

マルシャル

"帯に短し襷に長し"と表現するには帯の長さに近過ぎるのだが、加入時より課題のオフザボールや運動量はあまり改善されておらずやっぱりちゃんとしたストライカーが必要なんじゃないかなんて思わせることが度々。サイドにいるよりも最前線にいる方が弱点が見えにくいが、ワールドクラスのストライカーになるにはまだ改善すべき点がある。

フェルナンデスが加入するまで周囲からのサポートはあまり手厚いものではなかったが、自分のところにボールが来るような動きが出来ないのはマルシャルの責任。来季はサポート体制が整備されると思うので言い訳が出来ないシーズンになるだろう。

グリーンウッドが成長すれば上手く競争してくれると思うだが、身体がまだ出来上がっていないのかグリーンウッドもマルシャル同様怪我が多いのは気になるポイント。

安定して信頼出来る控えのCFが必要となるだろう。

 

 

グリーンウッド

右サイドでの起用が多かったが対面の相手を抜くことが出来ないので右サイドに置かれてもカットインからのシュートしか手がなかった。それでもカットインから何点か決めているのはシュート技術がずば抜けている証拠。

右サイドでの起用は出場時間を増やすという点以外ではあまり効果的ではなかったので来季は中央での起用を増やしてもらえるよう頑張って欲しい。過去にファン・ペルシー2世と呼ばれたとある先輩のように慢心はしないように。

 

 

 

イガロ

この歳になって夢のクラブでプレー出来るなんて本人含め誰も想像していなかっただろう。ワトフォード時代とは少し印象が違うが、求められている周囲を活かす動きをしてくれている。

単純に控えが欲しいだけなら£15mという値段的にもイガロで良いのではというのはファンの中でもかなりの割合を占めている考えなのではないか。とは言えマルシャル、グリーンウッド共に離脱が多く、実力も十分とは言い難い中で年齢的にいつ衰えてもおかしくない選手を3番手に置くのは少し不安がある。

もし彼を獲得するならば2年ほどの短期的補強としてなされるべきだろう。

 

 

 

 

 

 

案外早く終わったし、ポグバがやっぱり契約延長しそうなのでフェルナンデス、ポグバの共存についてはちゃんと書きたいなとは思ってる

 


とりあえず選手評価については以上!

さいなら

選手評価 Part.2 -MF-

 

 

意外と早く終わったPart.2

これで終わりにしたかったけども案外長くなったので3つに分けることにしました。ということでそのうちFW編としてPart.3が来ます。

 

 


この部門のメイントピックはポグバの去就だろう。移籍先候補のクラブが軒並みお金を持ってないのでまともな移籍金が得られない可能性が高く、退団の可能性は低くなっているように思う。フェルナンデスとポグバの共存を実現させることは難しいだろうが、この2人が揃い踏みするところは単純に見てみたい。だが強豪チームを相手にする時、この2人を一緒にプレーさせることは難しいということは事実であり、ポグバについては無理して安売りする必要はないが売るべきだという結論になるだろう。

 

強豪チーム相手には勝てるが格下チームには勝ち切れないという今季の問題は中盤から生じている。強豪チームが相手の場合、中盤の選手はスペースをしっかり管理し、デュエルに勝ち、1vs1に強い選手が揃う前線の選手にボールを送れば良い。しかし格下チームが相手の場合はそうではなく、中盤の選手は前線の選手たちがゴールを決めるためのスペースを生み出さなければならない。今季はこれが出来ていなかった。

フェルナンデスの加入によってその問題はいくらか解消したが、ユナイテッドは安定してボールポゼッションが出来る中盤を有していないため、依然前線の選手に得点機会を満足に提供出来ているわけではない。この課題は今夏の移籍市場で解決すべきことであり、これを解決しなければシティとリバプールに並ぶ事は出来ない。安全なボールポゼッションを実現するためにはビルドアップに上手く関与出来、プレス耐性のあるDMの選手が1人必要だ。

 

DMの補強については必要ないという意見もあるだろうが、マティッチは高齢であり、フレッジとマクトミネイはDMの選手ではないということを考えれば補強すべきなのは明らかなはず。

 

時間があったらポグバとフェルナンデスの共存について書きたいとは思う。思うだけかもしれないけど。

 

 

DM

 


マティッチ

歳のせいで連戦だと目に見えてパフォーマンスが落ちる。足が遅いためにカバー範囲が狭くもはや一流とは言えない。そんなマティッチがトップチーム唯一のDMであることはモウリーニョ時代からの大きな問題。

しかしながらシーズン後半、DM不在により苦しんでいたチームを救ったのも事実で、それまでチームに欠けていたDMに求められるポジショニングとpositional disciplineをもたらしてくれた。

シーズン前半は怪我とマクトミネイの台頭から行方不明になり、退団が確実視されていたが、マクトミネイの長期離脱をきっかけに出場機会を得て契約延長を勝ち取った。クラブはベテラン選手としての立ち振る舞いを評価しているらしいが、そういう選手だったっけ?

マティッチの年齢を考えればDMの補強が必要なことは間違いないのだがマティッチの場合、同じポジションにライバルが出現するとどこかに逃げる可能性が……。

 


メンサー

忘れられた子。1年の契約延長オプションが使われたのでたぶん来季は残るとは思うけれど長期離脱明けでどこまでフィトネスが戻っているのか分からない。一応DMに分類したけどここで良かったのか?DMとしては身体能力くらいしか売りがないし……。

このままでは適性ポジションが明確にならないままポテンシャルをドブに捨てるというユナイテッドのアカデミーあるあるの最新作になってしまうので来季は何か掴んで欲しい。

 


ガーナー

キャリックの後継者として期待されているがまだ若すぎる。過度な期待は禁物だし、来季マティッチに代わる存在になることもない。来季はもっと出場機会もらえるといいね。

 

 

 

 

CM

 


フレッジ

昨季は冴えないパフォーマンスから"Fraud"というあだ名で呼ばれていたが、今季はエレーラの穴を埋める活躍は見せてくれた。

フレッジの魅力はボールの回収能力とビルドアップ時にボールを前進させる能力に優れていること。

フレッジの守備スタイルは水平方向のものではなく垂直方向のものであり、positional disciplineに欠ける嫌いがある。また前線へのボール配給が遅れるシーンが多々あり、マクトミネイ同様、DMとしては適さない。

真にクラブを本来の位置に戻すと言うならば中盤に最低1枚の補強を敢行しなければならず、マクトミネイかフレッジのどちらかが犠牲者になることが予想される。

 


マクトミネイ

McSauce。昨季終盤の覚醒は一時的なものではないことを今季示してくれた。

フレッジと組んだ中盤は堅い。だがしかし堅い一方で柔らさがない。ポグバが不在時には創造性を欠き、1月にフェルナンデスが加入するまで創造性不足の問題は解決されることはなかった。というのもマクトミネイもフレッジもpenetrative ability(パス供給能力)に欠けるからだ。

フレッジよりも守備面では期待出来るが、残念ながらマクトミネイもDMではない。理由としては2つ。

1つ目は、マクトミネイをDMに置いてしまうとビルドアップに関与出来ないので、マグワイアとリンデロフへの負担が大きくなりすぎてしまうということ。マクトミネイの長期離脱からマティッチが復活し、チームが上手く回るようになったのはこの点が改善されたから。

2つ目はマクトミネイは被プレスに弱く、リスキーな深い位置で常時プレーするのには向いていないということ。

DMを補強しなければクラブは本来の位置に戻ることは出来ないが、有用性という意味でフレッジに劣るマクトミネイは来季最大の犠牲者になる可能性がある。プレースタイルとか献身性は好きなんだけども組み合わせを考えるとどうしてもね。

 

 

レビット

あまり見てないので何とも言えないけども展開力は評価出来る一方でオフザボールや守備面ではまだまだな印象。

どうせレンタルはされないと思うので来季は多少の出場機会が貰えると良いのでは。リンガードとペレイラが数年以内に空けるであろう中盤の枠にガーナーと共に滑り込むのが理想的なトップチームでのキャリアスタートだと思われる。

 

 

 

 

AM

 

 

フェルナンデス

加入前には「ヘセがまともなサッカー選手に見えるレベルのリーグでの数字なんて当てにするのはバカだ。」なんて言われていたが、デビュー戦から懐疑論を吹き飛ばすほどのインパクトを見せてくれた。彼の加入後、マルシャルのxGは再び上昇し、チームは連勝街道まっしぐら。

プロフェッショナルで、リーダーで、良いプレースキッカーで、アシストもゴールも出来る。スペースの使い方や、周囲へのコーチングやプレッシングを先導する姿から戦術眼にも優れているのだろうことが分かる。リンガードやペレイラでは埋めることの出来なかった数多くのチームに欠けていたものを1人で埋めてくれた。

唯一の問題はポグバとポジションが被ること。ポグバの退団の可能性が薄れていっているように見えるので、もしポグバが残留するならば来季はポグバとフェルナンデスの共存をどうマネジメントするのかが大きな課題になってきそう。格下相手には共存が良い方向に行くかもしれないが、強豪相手にこの2人を共存させようとするのは自滅に等しい。ポグバが残留するのならば、スールシャールさん頑張って!としか言いようがない。

 


ポグバ

持ち前のカリスマ性とアイコン性、加えて調子の波が激しいことや自由奔放なプレースタイル、危機察知能力の欠如から批判が集まりがちだが、絶好調の時には誰も止められないクラブ唯一のワールドクラスの選手。

いつになっても終わらない長期離脱からようやく復帰するという時に新型コロナウイルスの流行でリーグ戦がストップ。何とかしてポグバを復帰させまいとする大きな力が働いているのではないかと言われていたりいなかったり。

無駄に批判が集まる環境となかなか上向くことのないクラブに嫌気が差し、退団を希望していると言われるが、超高額な移籍金が必要なために現実的な候補は古巣のユベントスくらい。だが、全てのクラブにおいて新型コロナウイルスの影響による大幅な収入減が予想されるのでポグバを獲得出来るほどに財政的な余裕があるクラブは存在しないに等しいため、残留の可能性は随分と高くなったように思える。

年齢を考えれば超高額な移籍金を必要とする時期は終わりに来ているように思えるので、来季のユナイテッドの補強の内容次第では骨を埋める方が得だという判断をするかもしれない。その場合、フェルナンデスとの共存は多くのものを犠牲にするのでスールシャールのマネジメントが求められる。

 


ペレイラ

リンガードと共に叩かれ続けていたシーズンだった。"Carnival Cleverley"なんてあだ名で呼ばれてるのを見かけた時には笑ってしまったが。

批判されるばかりであまり言われてはないけどもいつの間にかボールを持ち過ぎる嫌いが改善されたように思えるし、豊富な運動量がチームを支えていたこともしばしば。

数字という結果が出ないことを批判されていたが、より前線でプレーしていたスペイン時代からゴールやアシストに上手く絡めず、効率の悪さを批判されていたので想定内と言えば想定内。

ユナイテッドのレベルにはない選手だろうが、ペレイラをスタメンで出さなきゃいけない陣容が悪い。リンガードと同じく控えにいてくれたら助かる選手ではあると思うがどちらか片方だけで良いと思う。

来季残るなら頑張って欲しい。来季は今季よりも出場機会が減ることは必至だがこのポジションをやり始めてまだ日が浅いので、放出ではなく守備面を鍛えるためのレンタル移籍という手もありだと思う。

 

 

リンガード

プレイベートが影響してしまったか、精彩を欠くシーズンだった。プレイベートの事情が事情なのであまり批判する気にはなれないが求められるパフォーマンスではなかったことは事実。個人的にはペレイラかリンガードのどちらかは放出すべきだと思うが事情を考えれば残るのはリンガードの方か。

不調だけでなく、ジェームズの台頭もあり、チーム内の立場が怪しくなってしまっているが競争が良い刺激になってくれば良い。来季は奮起して頑張って。

 


マタ

退団ではなく残留を選んだ今季、マタのタイプに合った場面で起用されることが多く、活躍出来た割合は高かったように思える。もうベテランと言って良い年齢なので的を絞った起用が必要だと思うが、もはや1番手2番手の選手ではなくなってしまった。

選手構成的には来季限りかなと思うが、若いチームにおいてベテランの人格者は貴重だと思うのでもう少し残るかもしれない。仲良しなデヘアの去就次第か。

 


ゴメス

テクニックはリーグ内でもトップクラスだとは思うが、如何せんフィジカルがどうしようもない。テクニックがメッシクラスになればPLでも活躍は出来るのだろうがそうもいかないと思うので外に出してあげるのが本人のためだと思う。もう少し出場機会が貰えるかと思っていたけどそこまで貰えなかったのはやっぱり契約延長で揉めているからなんだろうか。ポテンシャルはあると思うのでフリーで退団されるのは避けたいし、契約延長した上でレンタル移籍か、買い戻しOP付きでの放出をしたいのだけどどうなることやら。

 

 

 

Part.2は以上!次はFW編のPart.3で

選手評価 Part.1 -GK,DF-

 

 

 

リーグ戦が中断しちゃったのでシーズン終わりに向けて書いていた選手評価先に出しちゃおうかな、ってことでとりあえずのPart.1

 


選手評価と言ってもratingはなしで。違うポジションの選手と評点で比べても意味ないし、何より細かく付けるのが面倒くさい。

 

 

 

Part.1はGK,DF編。

GKの再編がなければGK,DFともに余剰戦力の売却だけで済みそうなので入れ替えはあまりなさそう。

CBについては余裕があればリンデロフやバイリーに代わるレギュラーCBが欲しいが補強予算にも限りがあるので優先度は劣る、後回しが妥当。クリバリの話が最近よく挙がるがこれは売り時を逃したナポリの策略だろう。年齢と値段、そして利き足がマグワイアと同じ右であること、ユナイテッドが求めているタイプではないはず。

SBについてはヤングが去った分の穴は既に埋まっているし、ショーはクラブに売却の意志はないだろうし、そもそも高給過ぎて引き取り手がいないし控えには回せない。現所属メンバーでしばらくは耐えることになりそう。

 

 

 

 


GK

 


デヘア

不安定だったパフォーマンスはいくらか安定を取り戻したように思われるが、神がかったセーブの数は減ってしまったように思う。最終ラインにAWBとマグワイアが補強され、守備が安定した結果、そもそも被シュート機会が減ったのが理由だと言われるとそうなのかもしれないがその辺りは知らない。シーズンごとの被xG比較は各自調べて。

来季はシェフィールドで武者修行中のヘンダーソンとの正GK争いが待っていると言われているが、来季はヘンダーソンを再ローンし、デヘアとは来季限りでさようならというのが1番現実的な案ではないだろうか。移籍金を伴った退団のタイミングとしては年齢的に最後に近いと思われるし、本人の意志やクラブ側のGK入れ替えについての考えによっては今季終わりに退団の可能性もなくはない。突然の別れも覚悟しておくべきかと。どこかの白黒チームの老害レジェンドのようにはしない方がお互いのためなので。

 


ロメロ

第2GKの立場について文句を言わず、出場すれば安定のパフォーマンス。あまり言われることはないがプロフェッショナルさはチームでもトップクラスだと思う。とは言え、選手として最後の歳に近いのも事実。本人はユナイテッドで続けたいとコメントを出してくれたが、キャリアの最後に母国アルゼンチンのクラブで一花咲かせるという可能性もあるのではないか。その辺は案外来季のヘンダーソンの去就次第なのかもしれない。

 


グラント

完全に付き添いのおじさんと化している第3GK。本人もそれは織り込み済みの加入だろうがロメロ同様こちらもプロフェッショナル。「彼の仕事は試合の前日にホテルに前泊して朝食を食べること。」なんてからかわれていたがそれもチームにとって必要なお仕事。引退後はコーチになんて言われてるけども今後はどうするんだろうか。

 


ビショップ

今冬加入にした怪我したグラントおじさんに代わる第3GK。前所属クラブのサウスエンド・ユナイテッドではなかなかの高評価だったらしいが見てみないことには分からない、見る機会があるとしたらPSMだろうか。

 

 

ジョエル・ペレイラ

次世代のポルトガル代表正GKとして期待されていたが正直伸び悩み、ローン先でも結果を出せていなかった。今季はスコットランドのハーツに貸し出されているがチームは12位の最下位、20試合に出場し37失点、クリーンシートは3というスタッツ。個人的には同い年で誕生日も近いということで頑張って欲しいのだがユナイテッドでの未来はないのかもしれない。

 

 

 

 

SB


ワンビサカ

つい最近までウインガーだったことが信じられないような守備の巧みさと攻撃の拙さ。まぁ前任者のバレンシアも大概だったと言えばそうなのだが。攻撃面での改善に取り組んでいるようなのでこれからに期待したいがやはり足元の技術のなさは気になる。

今季リヴァプールが取り組んでいるようにカウンターの比重を減らしポゼッションでも勝てるようなチームを構築する段階にユナイテッドが到達出来た場合にAWBの足元の技術の拙さは問題になると思われる。とはいえユナイテッドがその段階に到達するのはいつになることやら……。

何故か近年のユナイテッドは純粋なRWGを獲得せずに右サイドの攻撃をRSBに投げる傾向があるが、守備に奔走するAWBに右サイドの攻撃まで求めるのは酷だと思うのでRWGの補強が待たれる。

また3バック時にはショーのLCBが定着してきているが、攻撃面で不足のあるワンビサカがRCBとして起用出来るようになればマグワイアカバーリング役としても期待が出来、ダロトをWB起用出来るため、編成的にも面白いと思うのだがその辺はあまり考えられてなさそうな気がする。

 


ダロト

すっかりスペ体質が定着し、世界No.1SBになれるポテンシャルと言われたその潜在能力は未だ眠ったまま。両サイドでFBをこなせ、RWGで起用されるほどの攻撃性能を持つという良さは、ヤングが去った今、より評価されると思うのでまずはどうか怪我の数を減らしてくれ。

 


レアード

AWBとダロトの影に隠れているもののレアードのポテンシャルは超一線級と評価されている。契約延長してくれたのでローン移籍で経験を積んで欲しいところだがユナイテッドのレンタル先を選ぶ目のなさは相当なので不安ではある。ダロトかレアードのどちらかがAWBの競争相手になれるくらいの存在になってくれれば儲けもん、なれなかったらどちらかを単なる控えに。

 


ショー

ルーニーを彷彿とさせるふっくら体型は彼本来のものなのかフィットネス不足によるものなのか、未だによく分からない。昨季から3バック時のLCBとしての評価されているがSBとしては良くも悪くも落ち着いてしまった感もある。攻め上がりが過ぎて穴になるということもあまりなくなったし守備も成長したと思うけども、攻撃面での流れを止めてしまうことがちらほらと。1番の問題は離脱した際の長さ、両サイドで起用可能なダロトがいるので問題はそこまでないと言いたいのだがダロトもスペ体質というのは何の因果か。

 


ウィリアムズ

シーズン当初にはノーマークだったアカデミー選手が気付けばここまで出場数を伸ばすとは。ショーの離脱率の高さ故とは言え、攻撃面でのイケイケさはファンからの人気も高い。ポテンシャルとしてはそこまで高くないとは思うが、RSBも一応出来るらしいし控えとしては十分な選手だなと思う。

 

 

 


CB

 


マグワイア

本当に獲得するのがマグワイアで良かったのか、あの移籍金に見合っているかの議論はスルーするが久しぶりにちゃんとしたCBがいるという安心感。カバーリングするのはリンデロフなのに前にどんどん出ていっちゃうのは気になるけど空中戦の圧倒的強さでお釣りが来る。まぁでもやっぱり足は遅いし顔はでかい。見慣れてきたらサンド富澤に見えなくなってきた。

 


リンデロフ

個が強いPLのアタッカー相手にカバーリング役やらせるのはやっぱりキツイねというのがここ2年の印象だが、他のCBも違う部分で穴があるのできちんとしたCBが補強されるまでは相手によって使い分けられる選手選考が監督には必要というのが結論では。サポーターが思っている以上に貢献度は高い。

 


バイリー

身体能力でメッシを封じ込められるだけのものは持っているが怪我の多さと判断能力のなさが課題として残り続けている。身体能力を上手く扱って前へ前への守備スタイルを変え、マグワイアの相方としてカバーリング役を頑張って欲しいのだけどそういう意図は本人にも監督にもなさそうというのが何とも。

 


ジョーンズ

ついに今季終わりに放出されることが現実味を帯びてきている。有り余るポテンシャルと変顔を持て余すだけで空回りして終わってしまった感がすごい。一応関心を寄せるクラブは複数あり、引く手数多らしいので良いクラブを選んでください。

 


トゥアンゼべ

離脱が多く、まともな出場機会が与えられなかったのが残念だが、1部でもやれるということは示せたのではないか。とは言え世界最高峰のCBになれるかというとそうではないと思われ……。来季はリンデロフ、バイリーと競えるようになって欲しい。

 


スモーリング

個人的にはやっぱりお前はやれるやつだったなという印象なのだが、セリエで安定したパフォーマンスを披露し、ユナイテッドサポーターを驚かせた。控えとしては有能だと思うが、ユナイテッドの控えCBの枠は埋まっていると思うので放出するのがお互いにとってベストだろう。出場機会のためにトゥアンゼベをローンに出すなら来季だけいてもらってもいいかもしれない。

 

 

 

とりあえずPart.1は以上

さいなら

これからの動きを考えよう

 

 

「これからの動きを考えよう」なんてタイトルを付けてみたが別にそんな大仰なことを言うつもりはない。冬の移籍市場が終わり、今夏どう動くのがベストかについて軽く書いてみた、というだけのことなので気楽にgo

 

 


スポルディングリスボンからブルーノ・フェルナンデスを獲得し、最終日にはイガロを滑り込みの単純レンタルで獲得。ろくな大人にならないタイプの小学生の長期休みの宿題への向き合い方のような動きだったが、ウッドワード君は何とか最後の一週間で何とか宿題提出まで漕ぎ着けた。

(何を隠そう、チェルシー戦までに何か書こうと思ってたらチェルシー戦まで数時間になっていることに気付いて、勢いでこれを書いている僕も最後の1週間で宿題を片付けるタイプの小学生だった。)

 

 

 

 


ポグバの長期離脱、スールシャールの整備不足によりユナイテッドの攻撃にはクリエイティブさが欠けていたが、2年連続でポルトガルリーグ最優秀選手に輝いたフェルナンデスの加入により、ある程度は緩和される見込み。

問題はポルトガルリーグでの活躍をイングランドでも継続出来るかということであるが、ポルトガルリーグのレベルは4大リーグのそれではないということは無視出来ない。実際、フェルナンデスの活躍を疑う人には、「PSGでは全く活躍出来なかったヘセがまともな選手に見えるレベルのリーグでの成績は何も役に立たない。」と言う人もいるくらいだ。フェルナンデスがプレミアリーグで通用するかどうかの見極めには半年〜1年ほどの時間を置くべきだろうが、PLデビュー戦となったウルヴス戦では早くも自身の価値を示してくれたように思う。復帰が近づくマクトミネイやポグバとどのように組み合わさっていくのか、今後の活躍が楽しみだ。

 

 

 

変わってイガロについてだが、前線のオプション不足に加えてラッシュフォードの長期離脱が重なり、レンタルが可能なストライカーを探していたクラブにとって「渡りに船」と言うべき選手だった。

トップレベルのリーグを離れて2年という点は不安だが、マルシャルやグリーンウッドの負担をいくらか軽減出来る本職CFの選手がいるといないとでは大きく違う。単純レンタルでの契約なので夏に上海へ送り返してしまえば良いのだが、来季以降も控えCFの必要性は変わらないと思う。報道では活躍出来た場合には買取についての交渉を始めるかもしれないと言われているので夢のクラブでの活躍を祈りたい。

 

 

 

 


さて、ここからはタイトルの通り、先の話をしたいと思う。補強ポジションごとの話よりもユナイテッドの補強プランを大きく変える要素であるポグバの去就、マルシャルのポジションをどこにするのかという2点についてまず触れたいと思う。

(来季の指揮を執る監督が誰になるのかについては今季が終わってみないと分からないのでスルーの方向性で。)

 

 

 

ポグバの去就に関しては、ポグバの退団意志と莫大な移籍金を支払えるクラブが存在するのかということに大きく左右される。ポグバの後釜になり得るフェルナンデスを獲得し、ラッシュフォードはポグバ程のネームバリューはないにせよチームの看板選手になろうとしている。バルベルデが台頭しているマドリーは同タイプのポグバに莫大な移籍金を支払うことはしないだろうし、ポグバの移籍先として最も有力なのは古巣のユーベだろう。しかしユナイテッドにとって重要なのはポグバの移籍先ではなく、移籍金の額とその使い道であるのでポグバがどこに向かうのかという話にそこまで意味はない。ネイマールを売った後のバルサになるのか、コウチーニョを売った後のリヴァプールになるのか、スター選手を売って残った移籍金をどう使うかはクラブの未来を決める大きな問題になる。

 

 

 

次いでマルシャルの話。今季からポジションを中央に戻したが、LWG起用時同様オフ・ザ・ボールでの動きには大きな問題があり、更にラッシュフォードが長期離脱をした今、不調に苦しんでいる。来季のマルシャルがどのポジションに置かれるかは来季の監督と補強次第だが、今季のCFでの働きがどう評価されるかによっては売却の可能性もなくはないだろう。個人的にはマルシャルはLWGでもCFでも不合格なので、万が一サンチョやヴェルナーを獲得出来たならば売却を検討すべきだと思う。

 

 

 

 

 

 

ここからは補強ポイントのポジション別に話をしていく。個人的に補強ポイントと考えるポジションは、DM,RWG,CF,LBの4つ。

 

 

 

DMは守れて中盤の深い位置からパスを前線に供給出来る選手を獲得すべき。ベストなのはルベン・ネベス、次いでトナーリ。フェルナンデスが前へ前へと攻撃参加するタイプであることを考えるとオールラウンダーでカバー範囲が広くパスも出せるパーテイも候補の一人になってくるだろう。またロマン枠としてスマレ、監督が彼を上手く指導出来れば化け物DMに成長する可能性があるので監督がポチェに交代するのであればアリ。

 


RWGにはサンチョ。サンチョは一番名前を挙げられている補強候補だが、サンチョは右サイドのプレイヤーではなく左サイド〜中央を主戦場とするプレイヤーであり、右サイドでは彼の真価が発揮出来ないことは懸念材料。

またサンチョはポグバ以上の値が付くことが容易に想像出来るので、ここでは独力突破が出来、ロッベン2世とも呼ばれるチュクウェゼの名前も挙げておく。

スタメンを張れるCFを獲得出来た場合にはグリーンウッドの出場機会を考え、補強が行われない可能性も十分あるが、ジェームズも控えレベルの選手でしかないので補強優先度はそれなりに高い。

 

 

 

CFについてはマルシャルを落第とするならファーストチョイスの獲得を、マルシャルを中央で起用し続けるのであれば控えを獲得すべき。活躍次第でイガロを控えとして獲得し、グリーンウッドの成長を待つというのがベストに聞こえるがマルシャルの課題を克服させられる監督を招聘するか、マルシャルを諦めてヴェルナーを獲得すべきかと。また偽9番路線を推進するならばハフェルツを獲得すべき。

 

 

 

LBについては怪我が多くパフォーマンスも期待されていたものから離れているショーに代わるファーストチョイスを。ポグバが退団する場合、左サイドのプレーメーカーとしてディーニェを補強するのがベストか。イングランド代表のチルウェルも候補になるだろうが、レスターがCL出場権を得るならば獲得は難しいと思われる。ただ、次期監督と言われているポチェッティーノはショーの恩師とも言える存在なので本当にポチェッティーノが監督になったらLBの補強はないたろう。

 

 

 

※補足

グリーリッシュやマディソンなどトップ下の選手が獲得候補に挙がっているが、クラブがどれだけ真剣に追っているかどうかは置いておいて個人的にはトップ下の補強は必要ないと思う。トップ下のスペースはフェルナンデスが上がるために空けておくべきだと思うし、もしトップ下タイプの選手を獲得するならば偽9番もこなせるハフェルツをターゲットするべきだと思う。2列目ならどこでも起用可能なサンチョの獲得を狙っているのならば尚更トップ下タイプの選手は必要ない、もちろんサンチョ獲得失敗時のオプションとしてグリーリッシュやマディソンを追っているのなら別だが、アカデミー上がりのペレイラの成長やリンガードの復調を祈る意味も込めてトップ下の補強優先度的にはそこまで高くないと思う。

 

 

 

箇条書き感が否めないが、チェルシー戦まで時間もないのでこの辺で。

 

 

 

 


以上

CB問題について

 

 

リンデロフをトゥアンゼべに替えろ!という声が多くなってるが、これに対する個人的な考えは「失点は減るかもしれないが攻撃はより苦しむことになる」ということだ

 

もちろん起用し続けてみなければ分からないことだがトゥアンゼべはまだ経験の浅い選手でありスタメンとするにはそれなりにリスクがあるということ、リンデロフほど攻撃に貢献出来るタイプではないということが理由だ

 

ここではユナイテッドのCBについて問題点をまとめていきたいと思う

 

問題点は大きく分けて2点

 

 

 

1.不適切なCBのペアリング

 

通常CBは対人守備に優れた選手とカバーリングに優れた選手を組ませるのが良いとされているが、マグワイアもリンデロフもカバーリングに優れたタイプではなく、対人守備を得意にしてきたCBであるので相性が良くない

 

前者は足が遅く後者はポジショニングに難があるので本来は両者ともにカバーリングにはあまり向かない選手なのだが、対人守備はマグワイアの方が上であるために今季のユナイテッドではリンデロフがカバーリングの役割を担っている

 

ユナイテッドが抱えるCBは対人守備タイプのCBばかりであり、多少守備でマイナスが出たとしても攻撃への貢献を考えればリンデロフがスタメンになるというのが今のCB事情である

 

今夏、僕がマグワイア獲得にそこまで賛成していなかった理由は、このあたりのリンデロフとの相性やCB事情から来ているものが大きい

「リンデロフの相方探し」という意味ではマグワイアのような対人守備タイプではなく、カバーリングタイプの選手を獲得してリンデロフに対人守備を任せるというのが論理的であるし、マグワイアではなくデリフトやクリバリを補強するべきであった

もちろんリンデロフがPLで対人守備を担えるほどのフィジカルがないという判断の下、とりあえず対人守備タイプの補強を優先してマグワイアを獲得したという可能性もあり、その場合リンデロフはカバーリングタイプを補強するまでの「繋ぎ」でしかないわけだが、その辺りのクラブ側の考えや評価はいまいちよく分からない

しかし今、こうしてマグワイアを獲得した以上、今後は「マグワイアの相方探し」をしなくてはならないということと、今季はCBについて劇的に改善されることはないのではないかということは言えると思う

 

とりあえず今季を凌ぐための対応策として考えられるのが3バックの採用とDMの配置の2つであるが、前者は前線や中盤に1枚選手が減った分の運動量が要求されるので選手層が薄く各選手の消耗が激しい今のスカッドで採用するのは厳しい、また後者は今季のユナイテッドにはDMがマティッチしかいないことを考えるとこちらも採用が厳しい

リンデロフをDMに起用するという実験的な案もなくはないが、それなら3バックを採用するよというのが一般的な監督の考えではないだろうか

 

 

 

 

2.DMとポクバ不在によるパスの供給源不足

 

少し前で"攻撃への貢献を考えればリンデロフがスタメンになる"ということを言ったが、これはCBからのパス供給に攻撃が依存し過ぎていることを表している

 

本来ならばパス供給を担うはずのDMがユナイテッドには不在、というか行方不明でありパス供給はCBの役割となってしまっているが、この傾向がポクバの不在により強まってしまっているのだ

 

マクトミネイとフレッジはどちらもパス供給があまり出来ないCMであり、実際マルシャルが前線から落ちてくる動きをしてもそれを見られてないのであまりパスを出せていない、むしろリンデロフの方がマルシャルの動きを見られていると言ってもいいくらいだ

ポグバの戦線復帰と来夏でのDM,CMの補強が待たれる

 

 

以上が僕の考える2つの問題点であり、今季の間にこれが解決されるためにはスールシャールを解任して相当な戦術家を連れてくるしかないわけだがそれは難しいので今季は諦めるというのがベストなのでは

 

諦めてばっかだなこのチーム……

 

 

では